調剤薬局を利用する際に多くの方が利用する「お薬手帳」は、薬代が安くなるというメリット以外にも、薬の詳細情報が記録されているため、次に医療機関や薬局を利用する際、医師や薬剤師が薬の重複や飲み合わせを確認できたり、服用している薬の情報を医師や薬剤師に正確に伝えられるというメリットがあります。
ですが、紙のお薬手帳だと持っていくのを忘れたりすることもあり、かといって、忘れないように毎日持ち歩くのも面倒です。
そんなときは、スマホで利用できるお薬手帳アプリやサービスが便利です。そこでここでは、スマホ向けの無料お薬手帳アプリ・サービスを紹介します。
目次
お薬手帳アプリ・サービスの選び方
お薬手帳アプリ・サービスはたくさん提供されていますが、いつも利用する薬局で利用できない場合や、電子お薬手帳として認められずお薬手帳を持参したことにならない場合があります。
そこで次の2点をポイントとして、自分に合ったお薬手帳アプリを選びましょう。
- 「e薬Link(イークスリンク)」という相互閲覧サービスに対応している
e薬Linkに対応している電子お薬手帳(一覧) - かかりつけの薬局が採用しているお薬手帳アプリ
「e薬Link(イークスリンク)®」は、日本薬剤師会が提供する、異なるお薬手帳アプリの内容を、相互に閲覧することを可能にする仕組みです。
旅行先での急病など、いつもと違う薬局にかかったとしても、この仕組みに対応しているアプリと薬局であれば、患者さんの同意のもと、薬剤師は電子お薬手帳のデータを閲覧することができるので、安全に患者さんにお薬を提供することができます。
つながる薬局
LINEひとつでお薬手帳「つながる薬局」待ち時間の削減や薬剤師への相談もできる
「つながる薬局」は、株式会社ファーマシフトが運営している無料のお薬手帳サービスで、スマートフォン向けのLINEアプリから利用できます。
つながる薬局の特徴は、次のとおりです。
- LINEアプリで友だち追加するだけで利用を開始できる
- 加盟薬局数が多い(全国4500以上の薬局で利用可能)
- 処方箋の送信だけなら会員登録不要
- 処方箋をかかりつけの薬局に送信して、待ち時間なしで受け取り可能
- 家族など複数人のお薬手帳の登録が可能
- 服薬アラーム
- かかりつけの薬局に健康やお薬についての相談ができる(会員登録が必要)
- ビデオ通話での服薬指導(会員登録が必要、有料)
スマホでのメッセージアプリとしてLINEを利用しているなら、新たにアプリをインストールすることなく、簡単なステップで利用を開始できます。
EPARKお薬手帳
全国の薬局・病院で使える無料のおくすり手帳アプリ【EPARKお薬手帳】
「EPARKお薬手帳」は、さまざまな施設予約サービスを展開している株式会社EPARKが提供している無料のお薬手帳アプリで、アプリ利用者数2023年5月時点で400万人を超えています。
EPARKお薬手帳アプリの特徴は、次のとおりです。
- 会員登録(EPARKアカウント)が必要
- 加盟薬局数が多い
- 処方箋をかかりつけの薬局に送信して、待ち時間なしで受け取りが可能
- 処方箋や市販薬をQRコードや画像、バーコードで登録可能
- 予防接種ワクチンの登録や管理が可能
- 最大10人までの家族データの管理が可能
- 服薬アラーム
- アプリを利用すればポイントがたまり、貯まったポイントを割引クーポンと交換したりできる。
機能が豊富でアプリの操作性やデザインともに良く、おすすめのアプリです。
日本調剤のお薬手帳プラス
「日本調剤のお薬手帳プラス」は、日本調剤株式会社が提供する無料のお薬手帳アプリです。
日本調剤のお薬手帳プラスアプリの特徴は、次のとおりです。
- 会員登録が必要
- 処方箋をかかりつけの薬局に送信して、待ち時間なしで受け取りが可能
- 処方箋をQRコードや画像で登録可能
- 家族データの管理が可能(無制限)
- 身長・体重などの健康データの記録が可能
- NFC搭載のヘルスケア機器との連携が可能
- パソコンのブラウザからも利用可能
シンプルな画面構成で、操作方法がとてもわかりやすいアプリです。
あとがき
お薬手帳アプリには、紙のお薬手帳と同じ情報が記録できるうえ、飲み忘れをアラームで知らせてくれたり、薬局に到着する前に処方箋を撮影して送信しておくことで、待ち時間を軽減できたりといった、アプリならではの便利さがあります。
また、紙のお薬手帳はページ数に限りがあるため、2冊目、3冊目と増えていきますが、お薬手帳アプリならそのようなこともありません。
ご活用あれ。