コンピューターの世界では、情報量や通信速度などを表す単位があり、パソコンや周辺機器のカタログに記載されていることがよくありますが、それぞれの単位が何を表しているのかいまいちよく分からないという方も多いのではないでしょうか?
そこでここでは、パソコンやインターネットの世界を理解する上で必要となる基本的な単位について解説します。
目次
ビット(bit)
ビット(bit)は、コンピュータで扱う情報量を表す最小単位で、1ビットは2進数の1桁で、0、1の2通りの状態を表すことができ、2ビットは2進数の2桁で、00、01、10、11の4通りの状態を表すことができます。
つまり、nビットでは、2のn乗の情報量を表すことができます。たとえば、16ビットでは、2の16乗で65,536通りの情報量を表すことができます。
バイト(byte)
バイト(byte)は、情報量を表す単位で、コンピュータ内部では情報を8ビットずつで扱うため、8ビットを1バイトと呼び、ハードディスクの容量を表記するときなどに使用されています。
単位名 | 単位 | 換算 |
---|---|---|
ビット | b | |
バイト | B | 8ビット |
キロバイト | KB | 1,024バイト |
メガバイト | MB | 1,024キロバイト |
ギガバイト | GB | 1,024メガバイト |
テラバイト | TB | 1,024ギガバイト |
ペタバイト | PB | 1,024テラバイト |
2バイト文字
日本語などを2バイト文字と呼ぶことがあります。これは、日本語の1文字を表すのに必要なデータ量を表しています。
たとえば、英語は英小文字・英大文字・数字・記号などが1バイト(28=256通り)で表現できますが、日本語のように、漢字だけでも何千種類もある言語では、1バイトで表現することができないため、2バイト(216=65536通り)を使って表現しているため2バイト文字と呼びます。
ビーピーエス(bps)
ビーピーエス(bps)は「bit per second」の略で、1秒間に転送できる情報量を表しており、転送速度や通信速度を表すときに使用されます。
たとえば、1Mbpsは1秒間に約1,000,000ビットのデータを転送できることを表しており、通信機器や通信回線の速度を表すときによく使用されます。
ヘルツ(Hz)
ヘルツ(Hz)は、周波数を表しており、CPUの処理速度の表記やディスプレイのリフレッシュレートなどの表記で使用されます。
たとえば、CPUのクロック周波数が1GHzであれば、1秒間に1,000,000,000拍のリズムで動いていることになり、クロック周波数の数値が大きいほど処理速度は速くなります。
ディスプレイのリフレッシュレートは、ディスプレイが1秒間に何回描画を更新できるかをヘルツ(Hz)で表し、リフレッシュレートが144Hzの場合、1秒間に144回描画を更新できることを表しています。
通常利用のパソコンでは、ディスプレイのリフレッシュレートを気にすることはほとんどありませんが、FPSなどの動きの速いゲームなどでは、リフレッシュレートが高いディスプレイが有利と言われています。
インチ(inch)
インチ(inch)は長さを表す単位で、1インチは約2.54cmとなります。ディスプレイのサイズはインチで表示されることが多く、ディスプレイの画面の対角線の長さをインチで表しています。
ピクセル(px)
デジタル画像は色情報を持つ1つ1つの点で構成されており、この点をピクセル(px)と呼び、日本語では画素とも呼ばれます。
ピクセル(px)は、デジタルカメラやスマートフォンのカメラの性能、ディスプレイの解像度を表すときによく利用され、ピクセル数(画素数)が大きいほど、たくさんの点で構成されていることを表しており、より緻密で高画質であることを表しています。
主なディスプレイ解像度の表記とピクセル数は、以下のとおりです。
ディスプレイ解像度 | ピクセル数 |
---|---|
480p(SD) | 720 x 480 |
720p(HD) | 1280 x 720 |
1080p(Full HD) | 1920 x 1080 |
WQHD | 2560 x 1440 |
2160p(4K) | 3840 x 2160 |
ディーピーアイ(dpi)
ディーピーアイ(DPI)は「dot per inch」の略で、1インチの長さにドット(点)がいくつ入っているかを表しており、プリンターの印刷精度やスキャナーの読み取り精度などを表すときに使用されます。
たとえば、72dpiなら1インチあたり72個の点があることを表しており、この値が大きいほど、解像度が高く細かな部分まで表現されていることを示しています。
あとがき
PCなどのコンピューターだけでなく、スマートフォンなどのデジタル機器のカタログには、ここで挙げたような単位が結構使われています。
デジタル機器の性能をよりよく理解するために、基本的な単位については大まかにでも理解しておきたいところです。